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毛穴の秘密。エステサロンが伝えるべき「毛穴レス」の真実と正しいケア

まだまだ注目度が高い毛穴ケア。なぜ私たちは毛穴を憎むのか?

エステサロンの現場において、時代が変わっても常にお客様の肌悩みのトップに君臨し続けるもの。それが「毛穴の悩み」です。
「とにかく毛穴が気になるんです」「鼻の頭の黒ずみをどうにかしてほしい」といった切実な声が、毎日たくさん寄せられているのは皆様もご存知の通りですよね。

SNSや雑誌を開けば、「毛穴レス」という言葉が踊り、韓国の女優さんたちのドアップの写真を見ても「えっ、本当に毛穴がない!」と驚愕してしまう時代です。
スマートフォンで簡単に写真が加工できるようになったこともあり、現代の女性たちは「毛穴はあってはならないもの」「悪の根源」のように感じてしまっているフシがあります。

私たちの皮膚にとって、毛穴というのは、本当はそこまで邪魔モノ扱いされるべき存在ではありません。
しかし現実問題として、毛穴が大きく開いてしまった肌や、黒ずみが目立つ肌は、見た目の清潔感に欠けて見えてしまいます。肌表面がなめらかではないため、ファンデーションを塗っても毛穴落ちしてしまい、メイクが浮いて崩れやすくなるという大きなデメリットもあります。

一度大きく開いてしまった毛穴が、完全に塞がって無くなることはあり得ません。
それでも、「せめて目立たなくしたい」「キュッと小さくしたい」と願うのが女心というものです。だからこそ、世の中には様々な毛穴ケア商品や、サロンでのトリートメント技術が次々と生み出されているのです。

邪魔モノ扱いしないで!毛穴が持つ「美肌のための重要な役割」

お客様からは「いっそのこと、毛穴なんて全部なくなってしまえばいいのに!」と言われることもありますが、もし本当に毛穴がなくなったら、人間の肌は大変なことになってしまいます。

毛穴には、肌を守るためのちゃんとした役割があります。
一番の役割は、「水分量調整装置」としての機能です。毛穴の奥にある皮脂腺から適度な皮脂を分泌し、汗と混ざり合うことで肌表面に「皮脂膜」という薄いベールを作ります。
この皮脂膜がいわゆる「天然の保湿クリーム」となり、肌内部の大切な水分の蒸発を防ぎ、外部の刺激や雑菌から肌を守るバリアの役割を担ってくれているのです。

ですから、完全に毛穴がなくなって皮脂が出なくなると、肌はカラカラに乾燥し、バリア機能が崩壊してしまいます。肌としての健康状態を保つためには、毛穴は絶対に必要不可欠な存在なのです。

加齢とともに忍び寄る「しずく型毛穴(たるみ毛穴)」の恐怖

さらに厄介なのが、年齢を重ねるにつれて毛穴の「形」が変わってくるという事実です。
10代〜20代の頃の毛穴の開きは、主に過剰な皮脂分泌による「丸い形」をしています。しかし、30代後半以降のお客様の頬をよく観察してみてください。毛穴が下に引っ張られたような「しずく型(涙型)」になっていないでしょうか?

これは、加齢による弾力低下(コラーゲンの減少)が原因です。
肌の土台が弱り、皮膚がたるんで下垂していくことによって、それに引っ張られる形で毛穴も縦に伸びてしまうのです。
つまり、「しずく型毛穴」のケアには、単に皮脂の汚れを取るだけでは意味がなく、肌にハリを与えるエイジングケア(※年齢に応じたケア)のアプローチが必須となります。

結論として、毛穴を「ゼロ」にすることはできませんが、皮脂バランスを整え、たるんでしずく型になるのを防ぎ、結果として「目立たないようにケアしてあげること」は十分に可能なのです。

やりすぎはタブー!自己流ケアが招く「毛穴の悪循環」

「毛穴が気になる」というお客様のカウンセリングをしていると、非常に高い確率である共通点が見つかります。それは、「毛穴を気にするあまり、手をかけすぎている」ということです。

ごっそり角栓が取れる強力な毛穴パックを頻繁にやってみたり、毛穴の汚れを落としたい一心で、洗浄力の強いクレンジング剤で何分も時間をかけてゴシゴシとマッサージしてしまったり……。
実のところ、こうした「やりすぎケア」は、逆に毛穴を大きく開かせてしまう最大の原因です。

「洗いすぎ」が引き起こす悲劇のループ

特に、クレンジングや洗顔を過剰にしすぎることは大変危険です。
肌に必要な皮脂まで根こそぎ奪い取ってしまうと、肌は極度の乾燥状態に陥ります。
すると、賢い人間の体は「大変だ!肌が乾燥しているから、もっと皮脂を出して肌を守らなければ!」と勘違いを起こし、過剰に皮脂分泌を促してしまうのです。
その結果、大量の皮脂を出すために毛穴がさらに大きく開き、ベタつくのに内側は乾燥しているという「インナードライ」の悪循環に陥ります。

そして、毛穴がぽっかりと開いた状態のまま過ごしていると、そこに外部からのホコリや、落としきれなかったメイク汚れが入り込みます。
その上からさらにファンデーションを塗り込むことで、毛穴の中で皮脂と汚れが混ざって酸化し、ガンコな「黒ずみ毛穴」が完成してしまうのです。
お客様には、「気になってもいじらない、洗いすぎない」ことを徹底してお伝えし、まずはしっかりと保湿をして肌を落ち着かせることが最優先であることを理解していただきましょう。

サロンから提案したい、おうちでできる本気の毛穴ケア

毛穴の悩みは、月に数回のサロンケアだけで完全に解決するものではありません。
お客様が毎日自宅で行う「ホームケア」の質を高めることこそが、毛穴を目立たなくする最短ルートです。明日からすぐにお客様へアドバイスできる、具体的なケア方法をご紹介します。

朝のひと手間で変わる「ホットタオル洗顔法」

毛穴の詰まりや黒ずみが気になる方には、少し根気が必要ですが、毎朝の「ホットタオル」をお勧めしてください。
洗顔の前に、水で濡らして電子レンジで軽く温めたホットタオルをお顔に数分のせます。温かい蒸気で肌が柔らかくなり、毛穴が自然とゆるんで、奥の汚れが浮き上がりやすくなります。

毛穴がゆるんだところで、洗顔料をしっかり泡立てて丁寧に洗います。
この時、絶対にゴシゴシこするのはご法度です!たっぷりの泡のクッションを肌の上で転がすように、汚れを「吸着させて浮かせる」イメージで洗うのが正解です。
そしてすすぎの際のお湯の温度は、熱すぎず冷たすぎない「ぬるま湯(32度〜34度くらい)」が鉄則です。熱いお湯は必要な皮脂まで奪ってしまい、冷たすぎる水は毛穴を閉じて汚れを閉じ込めてしまいます。

「保湿」と「ビタミンC」が毛穴を救う

丁寧に洗顔をして汚れを落とした後は、時間との勝負です。毛穴が開いたまま乾燥しないよう、すぐにたっぷりの水分と油分でしっかり保湿をしましょう。
日々のスキンケアの中で、「ビタミンC」や「ビタミンC誘導体」が配合されたアイテムを活用するのも非常に賢い方法です。
ビタミンCには、過剰な皮脂の分泌を抑えて毛穴をキュッと引き締める働きがあるだけでなく、肌のハリを支える「コラーゲン」を作るサポートをしてくれるため、たるんで広がる「しずく型毛穴」の予防にも絶大な効果を発揮します。

毛穴ケアに対しても「紫外線対策」は絶対条件!

そして最後に、絶対に忘れてはならないのが「紫外線対策」です。
紫外線(UV)と聞くと、シミやシワの原因というイメージが強いですが、実は毛穴にとっても大敵なのです。
紫外線を浴びると肌は激しく乾燥し、角質が硬くなって毛穴が詰まりやすくなります。さらに、肌の奥のコラーゲンを破壊してしまうため、たるみが進行し、しずく型毛穴を決定的なものにしてしまいます。
「毛穴が気になるなら、夏だけでなく一年中、日傘や帽子、日焼け止めは必須ですよ」と、しっかりと念押ししてあげてください。

正しい知識の啓蒙が、お客様との信頼を深める

毛穴のケアに近道はありません。
しかし、毛穴の仕組みを正しく理解し、毎日の「落とすケア」「与えるケア」「守るケア」を丁寧に行うことで、必ず肌は応えてくれます。

私たちエステティシャンの役割は、SNSの誇大広告に惑わされて自己流のケアで肌を痛めているお客様に、正しい知識を伝え、軌道修正をして差し上げることです。
「毛穴をゼロにはできないけれど、今の状態から目立たなくして、なめらかな肌を作ることは絶対にできますよ」
そんな前向きな言葉とともに、サロンの施術と二人三脚のホームケアで、お客様を「毛穴の呪縛」から解放してあげましょう。